2011年9月 8日 (木)

ちびザックス その1

 



ある日突然、クラウドがその子を連れてきた。
 黒い髪、青い瞳の少年はいかにもやんちゃそうで、人なつっこそうだ。

「クラウド、その子どうしたの?」   
「拾ったんだ。」   
「拾ったって、どこで?」   
「スラムで・・・。」   
「スラム?まだスラムに子供がいたの?」   
 クラウドは、スラムに何しに行ったのだろうかとティファは疑問に思いつつも、まだスラムに子供がいた驚きの方が大きくて、ついつい好奇心も手伝ってその子の顔をまじまじと見てしまい、そしてあることに気がついた。
「あら?」   
 この顔、どこかで見たような気がするんだけど?でも、記憶にある顔は、こんなに小さくなかったはず。
「クラウド、この子・・・。」   
 そう、この子供かつてクラウドとティファの故郷ニブルヘイムにやってきた、神羅のソルジャーにそっくりなのだ。陽気で気さく、女の子が大好きで、とても神羅の兵士とは思えなかった、その彼に。
「よく似ているだろう?」   
「ええ、まるでミニチュアね。もしかしてザックスの隠し子?」
「・・・さすがにそれはないと思う。」   
「そうよね、いくらなんでもね。」   
 ティファは自分の考えに苦笑する。
「でも、他人の空似ってほんとにあるのねぇ。」   

 ティファはしみじみとその子顔を見た。
 ザックスは、自分をじっと見つめる美女に緊張するかと思いきや、堂々とティファを見つめ返し、ニカッとそれはそれは晴れやかに笑い、生意気にも握手を求め自己紹介をはじめた。

「俺、ザックスっていうんだ。よろしくな。」   
「よ、よろしく。」   
 なぜか、ティファの方が照れてしまった。
「え?この子ザックスっていうの?ねぇ、クラウド。この子の名前・・・。」   
「本名だよ。」 
「やっぱり隠し子なんじゃないの?」   

 クラウドは、今度はそれに意味深な苦笑いで答え、オレが面倒みるからとそれだけを告げ、さっさと自分の事務所に戻ってしまった。といっても、そこはセブンスヘブンの隣の建物だ。クラウドの仕事は順調に展開し、セブンスヘブンの自室だけでは何かと手狭になったこともあり、荷物置き場兼ガレージとして隣のビルを借りたのだ。今ではその一階を 事務所兼ガレージ、二階を住居代わりにしている。
 穏やかな笑みを浮かべて見つめ合い、手をつないで仲良く店を出ていく二人の後ろ姿に、心穏やかでないのがデンゼルだ。

「なんだ、アイツ。クラウドに馴れ馴れしくしやがって。」   デンゼルは思い切りむくれた。
「デンゼル、ライバル登場?」   
 そう的確な分析をしたのはマリンだった。
「マリン、なんだよそれ。」   
「だって、ザックスと手を繋いだ時、クラウドってばすっごく嬉しそうだったよ。」   
 デンゼルはムッとして言い返す。
「それがなんなんだよ。おれ達だってクラウドと手くらい繋ぐだろ?」   
「クラウド、自分から手を繋ぐことなんて滅多にないもの。」「え?」   
「やっぱり気がついてなかったんだ。」   

 鳩が豆鉄砲をくらったような顔をしたデンゼルを見て、マリンは楽しそうに笑う。
 そう、クラウドは自分からそういうことは、あまりしない。しないから、マリンもデンゼルも自分の方から甘える。でも、実際甘えられるのは家族であるマリンとデンゼルだ。クラウドに憧れている子供はなにもデンゼルだけではないのだけど、そこらへんのこと、デンゼルは分わかってないんだなぁと思う。でも、同じ年くらいの男の子ってみんなデンゼルと似たりよったりだ。みんなシャイで意地っ張りで、そして甘えん坊だ。でも、さっきここに来たザックスは、彼らとちょっと違うような気がした。
 けど、今はそれよりも気になっていることがある。マリンとデンゼルの養い親二人が話す様子から、どうやら、ちびザックスはどこかの誰かにそっくりで、名前まで同じらしい。そして、二人はその人のことをよく知っているらしいとなると、誰だって気になる。ちびザックスが似ているという大きいザックスとは、一体どんな人なのだろう?その人は、クラウドとどういう関係なのだろう?そして、その人は今どうしているのだろう?
 マリンは素直に聞いてみることにした。

「ねぇ、ティファ。ザックスってだぁれ?」   
「クラウドの神羅時代の親友で、ソルジャー・ファーストだった人よ。」   
 だったということは、その人はもう亡くなっているのだ。
「ティファも知ってる人?」   
「もちろん。」   
「強かった?」   
「ええ、強かったわよ。だってファーストですもの。強くてかっこよくて、女の子が大好きで、とても神羅のソルジャーとは思えないくらい、明るくて気さくな人だったわよ。」 
 やっぱり過去形だ。
「ふぅん、クラウドとは正反対だったんだね。」   
「そうね。」   
「ちびザックスって、大人っぽいよね。」   
「どうせおれはガキだよ。」   
 デンゼルは比べられたと思ったのか、ぶんむくれ丸出しの顔で出ていってしまった。
「マリン、あんまり煽らないでよ。」   
「はぁ~い。」   

 マリンはクスクスと笑い、頬杖をついて空想をめぐらす。きっと、クラウドはちびザックスがかつての親友にそっくりだったから、放っておけなかったのだ。それで拾ってきたのだ。クラウドはあれで案外ロマンチストだもの。
 でも、ザックスはなぜスラムなんかにいたのだろう? 今のスラムは、たとえ伍番街の教会でも子供の出入りは制限付きなのに。そんな場所にどうしてザックスは一人でいたのだろう?それに、クラウドはなぜスラムに行ったのだろう?考え出したら次から次へと聞いてみたいことがわいてくるけれど、それはおいおい聞いていけばいい。だって、これからはザックスも一緒なのだ。きっと、今まで以上に賑やかになるだことろう。

2011年1月22日 (土)

月に吠える

この冬は、去年の夏が暑すぎた反動とでもいうように寒い。豪雨のおまけ付き。買い物いくのがいやですね~~。今週はめっちゃ仕事が忙しかったです。郵便局や銀行行ってる暇もない・・・。多分来週も忙しいです。エースさんのお散歩や遊び相手するのも疲れているですが、散歩はするんだい!寒いけど・・・。

エースさんは雪大好きなので、わざわざ雪の積もっている場所まで行って雪遊びします。ボールキャッチの要領でちょいと固めた雪をなげてあげると、それを嬉しそうにキャッチ、しようとします。そして見失います。ええ、雪玉は落ちちゃうと雪にうもれちゃいますからね。それでも、雪玉どこ~~と探すエースさんがかわいいの・・・・。

というわけで、守護獣SS。つーか、まぁこれで一本書くかなーとか思っていたり。Dances with WolvesDances with Wolvesって感じ?

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